Exnessがストップアウトを大幅に減らせる新機能「ミッド価格ストップアウトアルゴリズム」を追加し、取引条件を更新しました。
Exnessが導入して「ミッド価格ストップアウトアルゴリズム」は、買い/売りではなくミッド価格に基づいて注文を判断することにより、市場のボラティリティとスプレッドの拡大に対する保護をさらに強化します。
「ミッド価格ストップアウトアルゴリズム」は、全面的なストップアウトの減少を期待できます。
この記事では、「ミッド価格ストップアウトアルゴリズム」について詳しく解説します。
各口座に対するマージンコールとストップアウトの値
「ミッド価格ストップアウトアルゴリズム」について理解する前に、Exnessが提供する各口座におけるマージンコールとストップアウトの値を知っておく必要があります。
それらの値は以下の表でまとめられています。
口座 | マージンコール | ストップアウト |
---|---|---|
スタンダードセント | 60% | 0% |
スタンダード | 60% | 0% |
プロ | 30% | 0% |
ゼロ | 30% | 0% |
ロースプレッド | 30% | 0% |
ミッド価格のストップアウトとは?
ミッド価格のストップアウト(ロスカット)とは、実際の有効証拠金ではなく「仮想のミッド価格の有効証拠金」を計算します。
ミッド価格とは、中間値を意味します。
「仮想のミッド価格の有効証拠金」を計算することによって、市場ニュースや天変地異などによって、需給が不安定になり急なスプレッドの拡大した場合、ストップアウトを減らすことができます。
特に、ミッド価格が同じ状態で、売値(BID)が上がるにつれて買値(ASK)が下がると、スプレッドの拡大が突然発生します。
ミッド価格でストップアウトをすることによって、ミッド価格の有効証拠金と実際の有効証拠金の両方がストップアウトの条件を引き起こすまで、ストップアウト(ロスカット)を遅らせることができるようになります。
通常は、実際の有効証拠金がストップアウトの条件を引き起こすと、即座にロスカットされて、資金がなくなってしまいますが、ミッド価格の有効証拠金も考慮することによって、ロスカットを遅らせて資金を守ることに繋がります。
従って、ロスカットがされにくくなります。
ミッド価格のストップアウトの計算式
ミッド価格のストップアウトは、売値(BID)または買価(ASK)だけでなく、これを2で割った相加平均として定義されます。
$$
ミッド価格のストップアウト=(売値(\text{BID})+買価(\text{ASK}))\div 2
$$
ミッド価格のストップアウトは、取引量に基づいて各未決済注文のスプレッドの半分というスプレッド割引を提供します。
$$
スプレッド割引 = スプレッド \times 取引量(\text{Lots}) \div 2
$$
取引手数料が発生する口座タイプの場合、片道分の手数料の半分が、この現在のスプレッド割引の半分とともに提供されます。
具体例
・トレーダーの口座残高:USD 100
・最初の注文:取引量1ロットの買い注文で含み損がUSD 40
・2番目の注文:取引量1.5ロットの買い注文で含み損がUSD 60
・現在のスプレッド:USD 10
と仮定します。
有効証拠金を計算すると
$$
100\text{USD}-40\text{USD}-60\text{USD}=口座残高0\text{USD}
$$
なので、通常の状態では有効証拠金がゼロだから、これらの注文はストップアウトになります。
では、ミッド価格のストップアウトアルゴリズムを導入すると、以下のような計算方法となります。
・最初の注文のスプレッド割引の計算
$$
スプレッド \times 取引量(\text{Lots}) \div 2=10(\text{USD}) \times 1(\text{Lots}) \div 2=5
$$
従って、最初の注文では5USDの割引を受けます。
・2番目の注文のスプレッド割引の計算
$$
スプレッド \times 取引量(\text{Lots}) \div 2=10(\text{USD}) \times 1.5(\text{Lots}) \div 2=7.5
$$
従って、2番目の注文では7.5USDの割引を受けます。
ミッド価格のストップアウト条件では、仮想のミッド価格の有効証拠金はストップアウトを次のように計算します。
$$
100(有効証拠金) – 40(含み損)+ 5(割引) – 60(含み損)+ 7.5(割引)= 12.5
$$
口座残高がUSD 100の場合、USD 12.5に戻ってもストップアウトは発生しません。
スプレッドが対称的に突然拡大し、売値(BID)が5USD下がって、買値(ASK)が5USD上がった場合、スプレッドはUSD20になります。
仮想のミッド価格の有効証拠金は、
$$
100(有効証拠金) – 45(含み損)+ 10 (新しい割引) – 67.5(含み損)+ 15(新しい割引)=12.5
$$
となり、USD 12.5のままとなります。
従って、ミッド価格のストップアウトでは、仮想のミッド価格12.5USDの有効証拠金と実際の有効証拠金0USDの両方がストップアウトが発生する条件0USDになるまで、ストップアウトは発動されません。
まとめ
Exnessは、ストップアウトを大幅に減らせる新機能「ミッド価格ストップアウトアルゴリズム」を追加したので、全面的なストップアウトの減少を期待できるようになりました。
Exnessが導入して「ミッド価格ストップアウトアルゴリズム」は、買い/売りではなく、ミッド価格に基づいて注文を判断することにより、市場のボラティリティとスプレッドの拡大に対してクライアントの資金保護をさらに強化します。
「ミッド価格ストップアウトアルゴリズム」とは、スプレッドの拡大が突然発生したときに、スプレッド割引を適用して、証拠金を上げて、ロスカットを遅らせるアルゴリズムです。
その結果、クライアント資金を守ることに繋がります。
ぜひ、改善された取引環境でExnessでの取引をお楽しみください。
コメント(Comment)