政策金利｜金利が為替レートを変動させる要因とは?
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中央銀行が決定する政策金利は、銀行が中央銀行からお金を借りることができる金利であり、国家全体の借入コストに影響を与えます。
金利は、中央銀行が自由に使える最も重要な従来の金融政策ツールです。
中央銀行の金利は外国為替、債券、株式市場に影響を与え、投資家はその金利を注意深く監視しています。
経済指標の中でも特に注目度の高いものの一つに、各国の政策金利発表があります。そもそも政策金利とは何か、どんな歴史を辿ってきたのか、そして為替相場にどのような影響をもたらすのか見ていきましょう。
政策金利と通貨の価格は相関性が高い傾向にあります。
この記事では、世界中の中央銀行金利を表にまとめています。
さらに、政策金利と為替相場にどのような影響をもたらすのかについても解説します。
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世界の1ヶ月ごとの政策金利
政策金利の基礎知識
政策金利について説明します。
政策金利とは
政策金利とは中央銀行が金融政策を行うときに設定する政策金利で、一般的に金融機関に向けて融資を行うときの金利を意味します。
日本では日本銀行（日銀）、米国では連邦準備制度理事会(FRB)が中央銀行としての役割を担っています。
中央銀行は、物価や通貨の安定を目的として金利の政策を行います。これを金融政策と言います。
現在では、日本では「無担保コール翌日物」を、米国ではフェデラル・ファンド金利(FF金利)の「誘導目標」を政策金利としています。
政策運営の中で政策金利を調節することによって金融機関の預金金利や貸出金利を通じて実体経済や株価、為替に影響を与えます。
景気と政策金利の関係
景気と政策金利の間の関係を説明します。
経済活動をするとき、景気は循環していて、景気が良い時、悪い時という周期があります。
景気が良いときは、経済の過熱感によって引き起こされるインフレ率上昇を抑えるために、中央銀行は政策金利を引き上げます。
金利を高くすると、企業は金融機関からお金を借りるのが難しくなり、設備投資や従業員に対する給与支払いなどの経済活動が抑制されます。
景気が悪い時は、インフレ率低下を抑える目的で中央銀行は政策金利を引き下げます。
すると、企業は低い金利で銀行からお金を借りられるので、設備投資などの経済活動を促進させることができます。
政策金利と為替レート、FX・CFDの関係性
政策金利が為替相場に与える影響について解説します。
FXやCFD、株式などの商品を取引する投資家が政策金利に注目する理由がわかるはずです。
政策金利と為替レートには相関性がある
金利は、為替レートをかなり動かします。
これは、スワップポイントの差を使って金利で稼ぎたいという投資家の欲望と、お金が将来性のある国へ移動する傾向があるからです。
例えば、2国間の政策金利に差がある場合は金利の低い通貨が売られ、金利の高い通貨が買われやすくなります。
これにより、スワップポイントで稼げると言われる理由です。
金融政策発表の中でも特に政策金利の注目度が高く、事前予想と異なる結果となった場合はマーケットが大きく動きます。
一般的に利上げは通貨が高くなる要因となり、利下げは通貨が安くなる要因となります。
また、為替レートは将来の起こりうる事象も予想されながら動くので、政策決定にかかわる要人の発言により利上げ・利下げが決まる場面でも為替レートが大きく動くこともあります。
従って、政策金利と為替レートには相関性があると言われています。
金利の高い通貨のほうが買われやすい
利上げは相対的に通貨が高くなる要因、そして利下げは相対的に通貨が安くなる要因となります。
たとえば、2003年以降のオーストラリアの政策金利と豪ドル/日本円の為替相場の変動が挙げられます。
オーストラリアの政策金利はオーストラリアの中央銀行である豪州準備銀行（RBA）によって2008年にかけて7.25％まで引き上げられ、それに伴い豪ドル/日本円も上昇しました。
豪ドル/日本円は高金利通貨の代表格として、個人投資家から人気の通貨ペアとなりました。
しかしその後、リーマンショックによる景気低迷を避けるため、オーストラリアの政策金利は徐々に引き下げられました。
一時的に引き上げられた期間もありましたが、2020年にはコロナショックの影響から政策金利は0.25％まで引き下げられました。
その後、世界的なインフレの影響から政策金利の引き上げとともに、豪ドル/日本円も上昇しました。
まとめ
政策金利は、為替レートを変動させる大きな要因です。
FX・CFD取引をする上で政策金利を理解することは重要であり、トレードの戦略を立てる際にも非常に役に立ちます。
各国の政策金利と為替レートの推移を比較してみることで、どのような局面で相関性が高いのか理解できるでしょう。
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